東大阪市の小中一貫教育
2019年度より、東大阪市ではすべての中学校区にて「小中一貫教育」が実施されています。
こちらでは「小中一貫教育」は通常の義務教育制度とどのような違いがあるのか・実際にどのような取り組みがあるのかについてまとめ、紹介しています。
東大阪市の小中一貫教育とは?
通常の義務教育制度では、小学校6年間・中学校3年間はそれぞれ別々に運営している学校施設で学習・指導が行なわれています。しかし、この従来制度では中学校への進学時に生じる環境変化や不安感により、新しい環境での学習や生活にうまく適応できず、中には授業を休みがちになるなどの問題に繋がると考えられています(中1ギャップとも呼ばれる)。
小中一貫教育は、小学校と中学校の義務教育9年間を連続かつ一貫したものとして学習・指導が行なわれています。これにより中学校への進学時に生じる環境変化を軽減し、子どもたちが安心して学習できる環境づくりを目指す取り組みとなっています。
東大阪市ではそれだけでなく、東大阪市独自の教科書による授業実施や定期テストの実施といったさまざまな取り組みがあります。たとえば市独自の教科書を利用した授業では、子どもたちがラグビーなど郷土文化への理解を深めること、防災や金融など社会生活に興味を持って考えること等も目的となっています。

参考:義務教育学校とは?
小学校・中学校とは別に、「義務教育学校」と呼ばれる学校施設があります。こちらは、小学校課程から中学校課程までの義務教育を一人の校長・一つの教職員組織の下で行なう学校です。小学校課程を前期課程(1~6年生)、中学校課程を後期課程(7~9年生)として学習・指導を行ないます。
東大阪市では「池島学園」「くすは縄手南校」の2校が義務教育学校に当てはまります(※)。こちらの2校では、小中それぞれの義務教育を一人の校長の下、施設分離型で行なうため旧小学校舎と中学校舎を使用します。
※2022年1月時点。
東大阪市小中一貫教育の主な取り組み
東大阪市の小中一貫教育では、小学校高学年の期間に重点を置き、早くから中学校での学習に慣れられるようにさまざまな取り組みがされています。
1.独自の教科「夢TRY科」の実施
2.小学6年生の中学校登校
3.小学6年生の一部教科担任制
4.小学5・6年生の定期テスト
この中でも特に「夢TRY科」は東大阪市独自の教科書を使った授業であり、小中一貫教科として市独自のテキストを使う自治体は全国的にも珍しい例です。
「夢TRY科」は、小学3年生から中学3年生が学習する教科です。教科書では題材として、防災や金融・社会保障などを取り上げるほか、「花園ラグビー場」や「東大阪市民ふれあい祭り」についても触れ、地域の歴史や郷土について考えることを促されています。
この「夢TRY科」授業の実施により、多様な人との協働をもとに活躍できる力、生きることの素晴らしさを感じつつ、豊かな社会を築くことに主体的に関わる力を育むことを目指されています。

最新情報などのお問い合わせ先
東大阪市の小中一貫教育について、各詳細や実際の学習の様子などが東大阪市の公式サイトにて掲載されています。最新情報やご不明な点は下記からご確認・お問い合わせをお願いいたします。
東大阪市 教育委員会事務局学校教育部 学事課